ここで、原点回帰っていうと大げさかもしれませんが、潰れる心配の無い大手株に狙いを定めてみたんです。大手と呼ばれている所ですと、リスクはそこまでないだろうと。
確かにリスクは軽減したでしょう。潰れる心配もありませんし、企業としてのブランディングも申し分ないんですからね。
ですが、大手と呼ばれている企業の場合、安定株とでも言えば良いのでしょうか。リスクが少ない分、リターンも少ないんですよね。
長期的なスパンで見ればとっても魅力的だと思うんですよ。これ以上にないくらい。ただ、自分が求めているのは長期的なスパンではなくて、短期間で儲けられるような株取引なんですよね。
誰もが知っているような大企業の株ですと、出来高は多いんです。でも、午前中であってもあまり動かないんです。
新進IT株なんか取引開始15分で信じられないくらい乱高下するんですけど、大手の場合、そんな事もないんですよね。
だから結局、朝に購入しても、大きな利益を得られるような額の儲けが出ないんですよね。良いのか悪いのかは解りません。
ただ、自分の求めている株取引ではないですよね。長期運用で、配当とか株主優待券を求めている人にとっては、こうした安定株っていうのは本当に魅力的な株だと思うんですけど、でもデイトレーディング志向の強い自分にとっては、こうした大手株は何かが違いました。
ただ、ここでの取引でもあまり儲ける事が出来ないとなると、自分はもう株取引では利益を出せないのではないかと思うようになってきました。
やっぱり大胆にと思ったら…
利益の出ない展開が続きました。ここで大胆にと思ったら、今度は日経平均がだだすべりと言いますか(苦笑)それまで、特定企業の株は下がったりでしたけど、全体的に見れば上昇機運に乗っていたんです。
実際、自分の損益はともかく、日経平均に関してはじりじりとではありますが、上昇していましたからね。だからこそ希望を抱いていたとも言えるんですよね。
自分の見る目は悪いかもしれないけど、基本的に相場そのものは上がっている。これはやっぱり心の拠り所でしたよね。
それが日経平均が毎日のように低下していっていると、もう自分自身のスタイルなんて見失っているというか。
投資家のベテランであれば、このような時には信用売りにでも走るんでしょうけど、自分は信用取引だけは辞めようと。
信用取引を行ってしまったらどうにもならないだろうって思っていましたから、相場が下落している時には、とりあえず落ち着こうと。
何をするでもなく、相場を見ている期間に入りました。株取引は必ず毎回行わなければならないってものでもありませんしね。自分の好きなペースで行えば良いのですから。
ですから日経平均が急に下落し始めてから2週間くらい、この期間はいわゆる「静観」に努めました。
それは、以前のような現実逃避ではなくて、しっかりと考慮したうえでの静観とでも言えば良いのでしょうか。これなら大丈夫だろうって思いました。
ただ、チャンスは逃さないようにしようと。下がっているという事は、普段は買えない株を購入出来るチャンスでもあるんですから。
勝負に出ました
ここで、とある大手自動車株を購入しようと決意しました。そろそろ下げ止まりだろうと。普段大体6,000円くらいの株価だったんですけど、その時は5,000円を切るくらいだったんですよね。
最低単元は100。どうしようか迷いました。ただ、きっと上がるだろう。それを見越して、4,950円の時に300株購入したんです。大体150万円くらいですか。その時のほぼ全財産ですね(笑)
大手ですから、もしこの先下がってしまったとしても、また寝かせておけば上がるだろうと。さすがに上場廃止になんてならないでしょうからね。それがです。目論み通りといいますか。少し下がったものの、再び息を吹き返したんですね。結局その株は6,450円まで上がりました。
タイミングよくそこで売りました。都合30万円くらいの儲けでしたね。こうした展開ばかりであれば株取引も良いんですけど、やっぱりこの間は本当にハラハラしましたよね。
「大手株だから大丈夫」っていうのは、そう発する事で自分自身に言い聞かせていた部分もあったでしょうからね。
また、儲けると、何でしょう。「癖」ですかね。勝ち癖って大切なんじゃないかな~って思うんです。おかげで、以降、再び勝ち機運に乗る事が出来たんです。
朝一での購入して数分、数十分後には売る。この自分の「十八番」の戦法が戻ってきたんです。やっぱり株取引もそれなりに思い切りも大切なんだな~って思いましたよね。うじうじしていては駄目なんです(笑)
もちろん続けています
その後ももちろん株取引は続けています。やっぱりお金は好きですからね。ただ、それまでのように毎日チェックするよりも、大手株を購入して動向を見ている程度です。
というのも、毎日のようにチェックするのは本当に気が滅入るんですよね(苦笑)株価が下がるって事は自分の資産も減ってるって事です。株価が上がっている時だって、もう下がるんじゃないかって危機感は常にありました。
でもこれって、結局株取引を辞めない限りは必ず感じるものですよね。この恐怖から逃げる人は、株取引を行う資格が無いって事でもあると思うんですよ。
でも儲けたい。その妥協案って訳ではないんですけど、大手の株を保持しています。
もちろん全額ではなく、ある程度余力も残しています。変動はしますけど、じりじりとではありますが上昇していますしね。このくらいのペースで行う株取引が一番心臓に良いのかもしれません。
何せ自分が行っていた株取引は、心臓に悪いものでした。ただ、それもまた、楽しいものだったのかもしれませんけどね。
だから株取引で必要なのって、情報収集力はもちろんですけど、それ以上に覚悟というか。多少資産が減っても「何てことはない」って思える精神力というか経済力と言うか…。
それがあればきっと株取引も問題なく楽しめると思うんですけど、それを持っている人ってそうそういないと思うんですよね(苦笑)これから株取引を行う人に言いたいのは、甘いものだけではないって事ですよね。